最近、知り合いのデザイン事務所の方から「突然メールが届かなくなった」「原因が思いつかない」と相談を受けました。
今まで快適に使えていたのに、最近になってメールが受信できなくなったそうです。
その原因はパソコンやスマホの「メールソフトのPOP受信設定」にあったのですが、同様にお困りの方のために記事にしておきたいと思います。
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【問題点】大事なメールが届いていない!

メールボックスがいっぱい(エックスサーバー管理画面)
今まで使えていたメールが届かなくなった原因は、「サーバーのメールボックスがいっぱい」になっていることでした。
使っているメールソフト・アプリは、
- スマホはiPhoneのメールアプリ
- パソコンはMicrosoftのOutlook
の2種類でした。
スマホでも、パソコンでも見れるようにしていたそうです。
これらのメールソフトで削除しているのに、サーバー上ではメールが削除されない状況で、サーバーのメール容量がいっぱいになったようです。
【一時的対策】おすすめしない対策は、サーバー側での削除
ついついやってしまいそうなのが以下のような対策です。
これらの対策は、根本的ではないのでおすすめしません。
特に初心者の方は、やりがちな対策なので注意してください。
メールボックス容量アップ

エックスサーバーなら20GBまで簡単に設定可能
現在サーバーで設定しているメールボックス容量をサーバーの設定で増やす(100MBから300MBなど)ことメールが一時的に受信できるようになります。
大手サーバーである、エックスサーバーやConoHa WINGなら20GB程度まで、mixhostなら無制限にも設定できます。
ですが、
一時的にはOKですが、根本的な対策をしていなければ、結局いつかメールボックスは満杯になります。
結果、いつか大事なメールが受け取れなくなりますし、サーバー全体のディスク容量も圧迫してしまいます。
力ずくの対策と言えるかも知れません。
\ メールボックス容量が大きな初心者おすすめサーバー /
サーバーが提供しているWEBメールでの削除
サーバーが提供しているWEBメールという機能があります。
これを使えば、サーバーから直接削除することができます。
ただし、サーバーのWEBメールは一般的に、
- 毎回ログインが必用
- 動きがはもっさり
- 一括削除がないなど手間がかかる
という場合が多く、削除していくのに非常に手間と時間がかかる場合があります。
きちんとサーバーからは削除できるので、当面メールボックスがいっぱいになることはなくなりますが、根本的な対策ではないのでおすすめしません。
正直、時間がもったいないです。
サーバーのメールアカウント削除
メールアカウントを削除すれば、そのメールボックス内のメールは削除されます。
再度、メールアカウントを登録すれば、メール受信できます。
大変手間がかかる作業ですし、メールを受信できないリスクもあります。
さらに、根本的対策ではないので、いずれ同じ問題が発生します。
基本的には、やってはいけない対策です。
【原因】メールが削除されない原因(真因)はメールソフトの設定
今回サーバーのメールボックスが一杯になって、メールが受信できなくなった原因は?
サーバーのメールが削除されない原因
原因は以下の3つです。
- メールソフトの受信設定がPOP方式だった。
- メールソフトにて、「サーバーにメールを残す」設定をしていた。
- iPhoneでもOutlookでも同様の設定をしていた。
ということでした。
ようするに、
全ての端末のメールソフトで「サーバーにメールを残す」設定をしていたことが問題
だったということです。
iPhoneや、Outlookでメールを消しても、サーバーにメール削除の信号がいきません。
だからメールソフトで削除しているのに、サーバーにメールが貯まっていくという不思議な現象が起こります。
POPでのメール受信で、最近増えている設定ミス
そもそもメール受信設定のひとつであるPOPは、
- メールを端末で閲覧するときにデータがダウンロードされ、
- ダウンロードが完了するとサーバーに削除する信号を送り、
- サーバーからメールが削除されます。
ですが、昨今では1つのパソコンでメールを受信するのではなく、スマホやタブレットなど複数の端末でメールを閲覧するニーズが増えています。
なので、メールソフトによっては、「メールをサーバーに残す」「メールを30日後に削除する」などのPOPの受信設定ができるようになってきています。
使っているメールソフトで「メールをサーバーに残す」設定がされていれば、メールを閲覧した(ダウンロード)したからといって、サーバーにメールを削除する信号がいかないので、メールがメールボックスにたまりっぱなしになります。
複数端末でメールを受信していた場合の影響
複数の端末の場合のメール受信の動作は?
- 全部の端末で「メールをサーバーに残す」設定をしていれば、サーバーメールは残り続ける。→いつかメールボックスがいっぱいになる。
- 「メールをサーバーに残す」設定をしていない端末があれば、その端末で閲覧したときにサーバーメールは削除される。
- 「メールをサーバーに残す」設定してない端末で閲覧後は、その他の端末ではメールが見れない。
ということになります。
今回の場合、
iPhoneもOutlookも「メールをサーバーに残す」設定をしていれば、サーバーからメールが削除されず、いつかメールボックスがいっぱいになります。
最近は、メルマガ、プロモーションメールはもちろん迷惑メールも増えているので、メールボックスがいっぱいになりやすいです。
POP方式ならサーバーメールは削除されるという意識が一番の問題かも
昔は複数端末でメールを受信する必要もなく、メールソフトにも「メールをサーバーに残す」の設定もありませんでした。
なので、ベテランの人ほど「POPなら閲覧したらサーバーからメールは削除される」という意識があります。
この意識があるので、いきなりメールが届かなくなったときには、「POP方式のメールソフトの設定」がおかしいということが思いつかないという人もいると思います。
メールソフトでは削除しているのに、サーバーにメールが残り続けメールボックスば満杯になって、大切なメールが受信出来なくなるという理不尽で不思議なことが起こってしまします。
IMAPなら問題は発生しないのか?
メールソフトのメール受信設定には、POP方式以外にも「IMAP方式」があります。
POP方式が、メールをPCやスマホ端末にダウンロードして閲覧するのに対し、IMAP方式はサーバー上にあるメールにアクセスして閲覧する方式になります。
複数端末でアクセスしやすい点や、端末に保存しないので端末のストレージを圧迫しないのがメリットです。
ただし、IMAP方式は下記のようなデメリットと言える部分もあります。
- メールを閲覧するために毎回データ通信が必用(POPは一度でOK)
- 停電時やエリア外の場所などでは、メールを見ることができない(POPは見れる)
- 削除をするまでサーバーにメールが残り続ける(POPは設定で変えられる)
このように、IMAPに関してもメリット・デメリットのある方式です。
基本的に削除しないとサーバーにメールが残ってしまう方式になっていますが、メールソフトで削除するとサーバーに削除の信号が行くので、時々たまったメールを整理・削除する必用があります。
対策とおすすめ設定
メールソフトの「サーバーにメールを残す」をオフにするだけ
メールを閲覧する端末が一つの場合は、メールソフトの「サーバーにメールを残す」設定を「オフ」にすればOKです。
心配症の方は、「サーバーにメールを残す」にしとかないと、見れないメールが出てくるのでは?と思ってしまいがちですが、端末でメールを閲覧(ダウンロード)しない限り、サーバー上のメールは消えないので大丈夫です。
ですが、複数端末でメールをチェックしている場合は以下のような工夫が必要になります。
複数端末使用の場合では、削除をする端末を決めておけばOK
スマホなどリアルタイムでチェックしたい端末は、メールソフトの設定を「サーバーにメールを残す」にしておきます。
そして自宅のパソコンでは、「サーバーをメールに残す」設定は「しない」ようにします。
そうすれば、
スマホでメールをチェックしたときは、サーバーにメールは残ったままで、自宅のパソコンなどでメールを閲覧(ダウンロード完了)したときに、初めてサーバーからメールが削除されます。
これなら、削除する手間もありませんし、メールボックスがいっぱいになることもありません。
あくまでも昼間はスマホでチェック、帰宅時にパソコンでメール閲覧という利用シーンの場合はこれで問題ないのではないでしょうか?
一つ問題があるとすれば、最初にパソコンで閲覧してしまうと、スマホではメールは見れないということです。
パソコンで閲覧(ダウンロード)した時点で、サーバーから削除されるからです。
ただし、対策ができる場合もあります。
パソコンのメールソフトに、削除するまでの日数が指定できる場合は、指定しておけばOKです。
指定した日数はサーバーに残っているので、スマホでも閲覧できます。
また、間違って大事なメールを消した場合でも、指定した日数はサーバーで確認できます。
個人的には、1ヶ月後に削除される設定にしています。
IMAP方式に変更するのもあり(デメリットもあり)
複数端末でメールをチェックする方なら、「IMAP方式」にしてもOKです。
ただし、以下のようなデメリットに注意してください。
- 通信が必要なので、エリア外や停電時などにはメールが見れない。
- メールを見るたびに毎回データ通信量がかかる。
- 削除の手間が必ず発生する。
メールソフトの設定方法
iPhone メールアプリの場合

iPhoneのメール設定(サーバから削除)
iPhoneのメールの設定方法は、設定の階層の奥深くにあります。
「設定アプリ」→「メール」→「アカウント」→「当該アカウント選択」→「詳細」→「受信設定」→サーバーから削除」→「削除方法選択」
サーバから削除の設定の選択肢としては、
- 「しない」
- 「7日」
- 「受信トレイからの削除時」
が選べます。
最終的に自宅のパソコンで、閲覧した時に削除できればいいと考えるなら「しない」でOKだと思います。
iPhoneだけでメールを使っているのなら「7日」に設定しておくと良いと思います。
Microsoft Outlookの場合

Outlookのメール設定(サーバーに残す)
Outlookの場合も少しわかりにくいところにあります。
「ファイル」→「アカウント設定」→「アカウント設定」→「当該メールアドレスをダブルクリック」→「メールの設定欄」→「サーバーにメッセージのコピーを残す」→「チェックすると日時などが指定可能」→「次へ」で更新確定
Outlookの場合は、「サーバーにメッセージのコピーを残す」のチェックを入れなければ、メールソフトで削除すればサーバーからも削除されます。
一方、「サーバーにメッセージのコピーを残す」にチェックすれば、詳細設定が可能になり、任意の日程が設定できます。
個人的には「サーバーにメッセージのコピーを残す」で「30日後」に設定しています。
こうすればパソコンで閲覧した30日後にメールがサーバーから削除されます。
なので、30日間はスマホでもチェックすることができるので個人的にはとても使いやすいです。
(参考)メールアカウント設定が苦手な方は?
エックスサーバーなら「メールソフト簡単設定」という便利な機能が用意されています。
iPhone・iPad・Macであれば、QRコードを読み込むなどの簡単な操作でメールソフトの設定が可能になります。

エックスサーバーのメールソフト簡単設定
その他エックスサーバーは、操作する最適な場所に関連マニュアルが表示できるので、初心者の方には超おすすめなサーバーです。
\ メールソフト簡単設定ができる初心者おすすめサーバー /
まとめ
まとめ
- POP方式でメールが届かない場合はメールソフトの受信設定をチェック
- 「メールをサーバーに残す」設定にしている場合、サーバーに残り続ける。
- 対策としては「メールをサーバーに残す」をオフにする。
- 複数端末を利用している場合は、自宅のパソコンなど削除する端末を決めておけばOK。
POPはサーバー容量を圧迫しないという意識がある人ほど、陥りやすいミスなので注意してください。
「メールをサーバーに残す」設定が、デフォルトになっている場合もあるので、パソコンを買い替えたりしたときに、知らず知らずのうちに「メールをサーバーを残す」設定になって、メールボックスがいっぱいになるというパターンが多いようです。
もし、メールが届かないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!