ダイハツタフトでブレーキ時に「キー」という「ブレーキ鳴き」が発生したので対策してみました。
黒板を爪で引っかいた音にも近い嫌な音です。楽しいドライブが台無しになります・・・
今回は「ブレーキクリーナー」と「ディスク鳴き止め剤」を使用して対策してみました。
本来はタイヤ・ホイールを外して行うものですが、TAFTのアルミホイールの場合はブレーキがよく見えるのでそのまま使ってみました。
結果は「ディスク鳴き止め剤」を使用すると、効果テキメンでした!
一発で「キー」音がなくなりました。
たった数分の作業で完璧に収まりましたので、「ブレーキ鳴き」でお困りの方は参考にしてみてください。
TAFTのブレーキ鳴きの状況
TAFTの「ブレーキ鳴き」の状況はというと?
- ブレーキした時に右前輪のディスクブレーキから「キー」音発生。
→大きな音ではないが、ほぼ毎回発生するので気になる。 - 特に停止寸前の低速時に目立って聞こえる。
→10km/h付近でアイドリングストップするので音が目立つ。 - ブレーキパッド摩耗時の警告音ではない。
→ディスクと薄い金属(パッドセンサー)が擦れ合う「キー・ギャー」という音ではない。
→パッド摩耗時の警告音は、ブレーキを踏まない時にも発生するので違う。
ブレーキ鳴きの原因は?
ブレーキ時にキーという高い音がするということは?
ブレーキディスクローターとブレーキパッドが接触することにより、なんらかの原因で微振動が起きて高い周波数の音が出ているということです。
TAFTは購入後1年で1万キロ程度しか走行していないのですが、山道や少しダート的な道も走ることが多いです。
なので、今回のブレーキ鳴きの原因として考えられるのは?
- ブレーキパッド・ローターの偏摩耗
→急ブレーキや山道など長くブレーキを使う場合が多いなど、パッドの急激な温度変化で歪む場合がある。 - ブレーキパッド・ローターの相性
→そもそも、軽自動車のやわらかいブレーキパッドは鳴きやすい。 - ディスクローターとパッドの間に異物が挟まっている
→ディスクローターは常に外部からのダストなどにさらされています。
あたりだと思います。
なので対策として「ブレーキ洗浄剤」でブレーキまわりを洗浄してから、「ディスク鳴き止め剤」でディスクの摩擦を安定させます。
(参考)その他のブレーキ異音原因
- ブレーキパッドパッドセンサー音例
ブレーキパットが無くなりそうになっていることを警告するための「パッドセンサー」「パッドウェアインジゲーター」と呼ばれる薄い金属板がディスクブレーキローターと接触して起こる音もあります。
「ギャー」といったビビリ音で、ブレーキを踏んでいない時でも発生して警告します。 - ディスクローターの錆による音
ディスクローターは鉄でできているので、すぐに錆びてきます。
ですがブレーキパッドとの摩擦ですぐに錆は落ちます。ただし、長期間乗っていないクルマなどは、錆ているローターとブレーキパッドとの接触で「ガー」「ゴー」という音がすることがあります(通常はしばらくすると直ります) - ブレーキパッドシムの汚れ
ブレーキパッド振動を抑えたり熱を放熱するシムという薄い金属の部品が機能しなくなると、ブレーキ鳴きが発生しやすくなります。
実際にブレーキ鳴き低減スプレーで対策してみた!
まずはブレーキクリーナーでブレーキ周りをキレイに洗浄してみます。
ブレーキクリーナー
「ブレーキクリーナー」(パーツクリーナー)は、ネットショップやホームセンターなどで安く売られています。
油性のエアゾールで、油分やホコリなどを吹き飛ばすのに便利です(ドラムブレーキにも使える)
可燃性なので要注意です。
「ダスト原因」ならば、ブレーキクリーナーである程度解決するはずですが結果は?
▼
相変わらず「キー」音がしています。
しかも少し音が酷くなったような気もします。
ディスクの油が取れて摩擦が強くなったからでしょうか?
ブレーキの効きが増したので、間違いないと思います。
そもそも、今までの経験から「ブレーキクリーナー」で「キー」音が解決するとは思っていません。
「ブレーキクリーナー」はあくまで、ダストなどを掃除するために使いました。
ブレーキ鳴き止め剤とは?
ブレーキ周りがキレイになったところで、いよいよ「ブレーキ鳴き止め剤」を使います。
SUMICO(住鉱潤滑剤株式会社)の「ディスク鳴き止め剤」です。
ディスクブレーキの特殊摩擦安定剤です。
SUMICO「ディスク鳴き止め剤」は?
優れた潤滑剤(二流化モリブデンなど)の中に研磨剤(炭化ケイ素)が入っており、ディスクとパッドのムラをなくし摩擦を安定させてくれる商品のようです。
自動車整備工場でもブレーキ鳴きの初期対策として同様の製品が使われていることがあります。
(参考)ディスク鳴き止め剤成分
- 鉱油
- ワセリン
- 二流化モリブデン
- シンクロベンタン
- 炭化ケイ素
- ジメテルエーテル
同じ「鳴き止めスプレー」でも「研磨剤」が入っていなかったり、「鳴き止めグリース」など施工時にブレーキパッドの取り外しが必要だったり、ブレーキクリーナーとほとんど変わらない商品を「ブレーキ鳴き止め」として販売している場合もあります。
個人的に色々試した中で「研磨剤」が入ったスプレータイプのである、このSUMICO「ディスク鳴き止め剤」が一番手軽で即効性があると思っています。
ブレーキ鳴き止め剤の使い方
使い方を「ざっくり」と言うと?
- 缶を上下左右によく振る。
- パッドの側面に少量吹き付ける。
ということです。
詳しくは缶記載の説明を必ずよく読んでください。
ここで疑問が生じます。
「パットの側面なの?」
「ディスクローターじゃないの?」
などと思ってしまいますが、上記イラストのようにパッドの側面に少量吹き付けておけば、ブレーキ制動時などにうまくディスクとパッドの間やローター全体に溶剤が広がります。
ちなみに手の甲に少量スプレーしたのが以下の写真です。
指で触ってみると少量でもめちゃくちゃ塗り拡げられます。
研磨剤入りですが、ザラザラ感は全くありません。
ファンデーションのコマーシャルみたいに伸びが良いです(笑)
これならパッドの側面から少量吹き付けておけば、パット面やディスク全体に上手く塗り広がりそうです。
実際にスプレーしてみた!
実際にプレーキパッド側面めがけてスプレーしました。
私の場合は、タイヤ・ホイールを外さないで行いたいこともあり、車両の外側から見えるパッド(両側面)だけにスプレーしてみました。
タフトターボのホイールは、隙間が大きく、ホイールの隙間からブレーキ機構が良く見えます。
スポークが細いスポーツカーなどならもっとやりやすいと思います。
効果がなかったら、車両の下に潜り込んで車両内側のパッド側面にもきちんと吹きかけようと思います。
「注意点」としては、「研磨剤入り」なのでブレーキパッド以外の部分、特に可動部に吹き付けないことです。
「例えばピストン押し付け機構」などのパーツに付着するとよくありません。
ディスクに直接吹きかけるのも「ムラ」を生む原因になるのでやめたほうがいいです。
ブレーキ鳴き対策の効果は?→一発で解消しました!
ブレーキを制動させたりしながらゆっくり走ってみると?
制動力が変わる(少し落ちる)可能性もあるので慎重に運転したほうがいいです。
驚くほどブレーキ鳴きは消えてなくなりました!
すでに数日立っているのですが「キー」音は皆無です。
ブレーキ鳴き止め剤は数千円するのですが、効果的ですし、少量しか使用しないので費用対効果は高いと思います。
これでまたTAFTで気持ちよくドライブできそうです。
(参考)車両外側の施工だけでブレーキ鳴きが収まった理由
今回は車両の外側のパッド・ディスクにだけにスプレーしてブレーキ鳴きが解消しました。
これまでの個人の経験でも車両外側のパッド・ディスクが原因のブレーキ鳴きがほとんどです。
その理由としては、車両外側の方が、パッド・ディスクのさらされる環境が厳しいからかななのでは?と思っています(温度変化が大きい・ダストなどの影響が多い)
対策するタイミングについて
缶の使用方法にも書いてあるとおり、本来タイヤ・ホイールを外してから行うのが最適な施工方法です。
そもそもディスクやパッドがほとんど視認できない車種もあります。
なので、「タイヤのローテーション時」などにスプレーしておくといいかもしれません。
整備工場で行ってもらう場合も、タイヤ・ホイールを外す機会に頼むと少しお安くしてくれるかも?
確実に工数は減るはずなので、工賃が安くなる場合があると思います。
まとめ
- ブレーキのキー音はディスクとパッドの微振動で発生する。
- 発生する原因は様々だがディスクの微細な偏摩耗などが大きな要因。
- ブレーキパーツクリーナーでは収まらない場合が多い(ダストが原因なら効果的)
- 今回は「ブレーキ鳴き止剤」で一発解消。
- 「ブレーキ鳴き止剤」を使用するコツは「よく振ること」「パッドの側面めがけてスプレー」すること。
- 注意点は「研磨剤入り」なので、ブレーキパッド以外に部分に吹き付けないこと。
- ブレーキディスクに直接吹きかけるのもムラを生む原因になるのでNG。
- ブレーキ鳴き止剤は少量で効果的なのでコスパは高い。
「ブレーキ鳴き」は、楽しいドライブが台無しになってしまいます。
また、整備工場によってはすぐに「パッド・ローター交換」みたいなことになる場合もあります。
「ブレーキ鳴き止め剤」は効果的で使い方も簡単なので「キー」音がしたら、まずは自分でやってみるのもおすすめです。
ブレーキをしていない時にも「ギャー」的な音がするのは、パッド減り(パッドセンサー)かもしれませんので、整備工場に相談してください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
コメント