大リーガーの「大谷翔平」選手が高校の時に作成した「目標設定シート」が公開されて話題になりました。
大谷翔平が実践した目標設定シート作成の手法としては?
- 「マンダラート」
- 「マンダラチャート」
- 「マンダラシート」
と呼ばれるもになります(3つとも同じものです)
「目標設定シート」を作成すると「マンダラ模様」のアート・チャート・シートになることから、このように呼ばれています。
実はこの「マンダラチャート」は、超簡単な目標設定のツールなので、小学生・中学生年代の「野球少年・サッカー少年」でも十分使いこなす事ができます。
野球やサッカーなどのスポーツ選手はもちろん、入試対策、資格取得、仕事などにも活用できます。
この記事では、小学生や中学生でも目標設定ができるように簡単に具体例をあげて解説します。
理解・実感しやすいように、私がコーチを務めるチームで活用した事例を見本として紹介してみたいと思います。
プリントして使える「テンプレート」(フォーマット)も用意していますので、ぜひ挑戦してみてください!
目標設定の重要性
「目標設定」をすることは重要です。
例えば「プロ野球選手・プロサッカー選手になりたい」という「夢」も「大きな目標」です。
でも、ただ漠然と「プロサッカー選手になりたい」と思っていても「最短ルートで目標に近づいている」とは言えません。
「最短ルートで目標に近づく」には?
「プロサッカー選手になる」という「目標を達成」するために「やるべきこと」を意識して日々の「練習や生活を行う」(積み上げる)ことです。
「夢」を実現するために「逆算」していくということです。
社会人の方であれば、日常的に目標設定と課題への落とし込みを行いながら日々の業務を行っていると思います。
(参考)クルマの開発の場合(クリックすると開きます)
例えば、「自動車の開発プロジェクト」では?
大きな仕事の単位である「プロジェクト」を遂行するために日々の「タスク」という一つの作業までの管理していきます。
具体的には「目標性能・デザイン・販売時期」などを織り込んだ「商品企画プロジェクト計画」に沿って、「設計・試作・実験・テスト・生産」などを行います。
商品を目標どおりの性能で、販売開始時期までに生産ができるように、「年単位や月単位」の「長期目標」「中期目標」「短期目標」を定めて管理。
そして「やるべきこと」を部署や担当者・部品メーカーの一人ひとりの「週間計画や日々の仕事」(タスク)にまで落とし込みます。
それらを管理しながら積み上げていくことで最終的なクルマを作り上げています。
小学生・中学生年代では「目標設定・管理手法」を教えてもらえる機会は少ないので、目標と日々の活動がリンクせず、漠然と日々を過ごしている人も多いのではないでしょうか?
今回は、そんなサッカー少年向けに「マンダラチャート」という「目標設定やアイデア発想に役立つ手法」を紹介してみたいと思います。
具体例をあげて、なるべくわかりやすく解説してみます。
大谷翔平選手も実践した「マンダラート」「マンダラチャート」とは?
私は、起業家向けの講習を行っており、そこでは「事業計画書」を書くための第一歩として目標設定シートの1つである「マンダラチャート」で課題を整理することをおすすめしております。
実は、起業しても「1年以内に4割の方が廃業」してしまいます(中小企業庁:中小企業白書より)
なので、事前にこのような「目標設定・管理方法を習得」することが安定した事業継続のためにも重要になっています。
スポーツ界では、大リーガーの「大谷翔平」選手が高校生の時に作った目標設定シート(マンダラチャート)が公開され話題になりました。
マンダラートは、162Km/hの剛速球を投げる投手でありながら、ホームランを量産する「二刀流」を成し遂げた一つの要因になったはずです。
(参考)大谷翔平選手のマンダラチャート(クリックすると開きます)
テレビ朝日の「ナイナイの超一流アスリートの作り方」で紹介されていました。
大谷翔平選手は、ドラフト1位になることを目標にして「マンダラチャート」を作っています。
そして、このマンダラチャートに書かれていることは実践され、多くの項目が実現できています。
大谷選手の活躍を見ると、マンダラチャートの効果が実証されている気がします。
「運」という課題を作っているものすばらしいです。
「ゴミ拾い」「審判さんへの態度」などのキーワードもいいですよね。
「体づくり」では、ご飯のノルマが「1日13杯」とこのとでした(信じられない量!)
本気で体づくりをしています。
一流を目指すなら食事もトレーニングと考えるべきということです。
なんと、高校3年間で体重が「20Kg」増えたそうです。
(参考)ナイナイ岡村隆史のマンダラチャート(クリックすると開きます)
ナイナイの岡村隆史さんも大谷翔平選手に触発されてマンダラチャートを作っています(45歳の目標)
岡村さんは、目標に「結婚」を設定して、それを達成するための課題を周りに8つ書き出しています。
真ん中の9マスだけ埋めたシンプルなものですし、番組のためにさっと書き出したものだと思いますが、この9マスを埋めるだけでも頭の中が整理できると思います。
ちなみに、大谷翔平選手に見せた所「LINEのスピーディーな返信」が面白かったようです。
岡村さんもその後結婚されたので「マンダラチャート」の効果があったのかも??
「マンダラチャートは難しい?」
と思う方もいるかもしれません。
でも、実は「超簡単」なんです。
簡単に目標・課題が描けるツール・メソッド。それが「マンダラチャート」です。
大人や高校生でなくても「マンダラチャート」は簡単に作ることができます。
小中学生でももちろんOK!
その「やり方」を一言で説明すると?
「9☓9」のマスを使って
「マンダラ模様」のように
「放射状に目標・課題記入」
を繰り返すだけ!
これだけです。
「マンダラート」(mandarart)は、「曼荼羅模様+アート」の造語です。「マンダラチャート」(mandarachart)は、「曼荼羅模様+図表」という造語です。
曼荼羅模様の工芸品のように「1枚の紙」に描かれるので、目標を達成するための「全体像がひと目で見れる」(可視化)というメリットがあります。
「紙を埋める」イメージで書き進めるので、の目標達成につなが課題やアイデアが「一定量」生み出されることになります。
マンダラチャートの「メリット」は以下になります。
- 「9☓9のマス」を埋めていけばOK!
→簡単。取り組みやすいボリューム。小学校低学年なら「9☓1」マスでもOK。 - 自然に「一定量」の「目標につながる課題」が生み出される!
→「9☓9」の目標・課題解決アイデアが創出される。 - 「一枚の紙」に「目標達成に必要な課題解決や道筋」が描かれる!
→俯瞰的に課題を可視化できる。紙一枚・ひと目で確認できる。 - 目に見えるところに貼っておけば「日常的に意識」できる!
→「見える化」することで習慣化(Good-Habit)。自然に振り返りが行われる。
マンダラート・マンダラチャートが学べる「おすすめの参考書籍」はこちらになります。
大谷翔平もやっていた目標設定シート(マンダラチャート)の作り方
大谷翔平選手が高校の時に行っていた目標設定シート(マンダラチャート)の作り方のコツを紹介します。
具体的な記入例として、私のサッカーチームの小学5年生が記入したマンダラチャートを紹介します。
意識の高い選手でしたので「こういう便利なものがあるよ」と「大谷選手の事例」と「書き込みできる用紙」を手渡すと1週間後に作って見せてくれました(実際には手書きでした)
大谷選手の事例を見本にしながら、お父さんと数時間で書き上げたそうです。
【STEP①】まずは、目指す目標を設定する。
「9☓9」のキーワードを書き込むための「マス目」が入った紙を用意します(フォーマットは後ほど紹介します)
まずは、真ん中のマスに目指す「目標」や「夢」を書き込みます。
ここから放射状に「目標・夢を達成するための課題やアイデア」を「周辺のマス目」に書いていきます。
「プロサッカー選手になる」という夢でも良いですし、
1年後の目標として「チームでレギュラーになる」「ジュニアユースのセレクションに合格する」「強豪校に合格する」などもOK。
「公式戦で1点決める」「ホームランを打つ」といった直近の目標でもいいと思います。
「目標」はなんでもOKです!
この子は「U12日本代表になる」と設定しました(日本でトップレベルの小学生になりたいということでしょう)
【STEP②】目標を達成するために必要な課題を8つ書く
次に、「目標を達成するために必要な課題・やるべきこと」を目標のまわりのマスに「8つ」書きます。
小学校低学年など成長・発達段階によっては、この「9マス」を埋めるところで終了してもOKです。
目標とそれを達成するための課題を8個もあげることができたので、それだけでも十分効果があります!
さらに「8つ」の課題はさらに深堀りしていくので、「放射状の外側のマス」(上記イメージの矢印の先のマス)にも書き写しておきます。
まずは「質より量」でどんどん書き進めてOKです。
ただし、できれば「モレ・ダブリ」なく書けるといいです。
(参考)モレ・ダブリとは?
例えば、「ダブり」の例としては?
「体づくり」と「フィジカル強化」では、ほぼ同じ意味(ダブリ)と言えます。
ただし、同じ課題が必要な場合もあります(シュート力→筋力・体づくる→筋力など)
また「モレ」の例としては、日本代表になるには「心・技・体」が必要でしょうから、「技術だけでなくメンタル面もおさえる」必要があるなどです(「心」がモレている等)
この子の場合は、体が小さかったので「体づくり」を入れています。
それ以外には、技術的なこととして「コントロール」「ドリブル」「両利き」などが「U12代表になる」には必要だと考えています。
さらに、「メンタル」「人間性」「運」なども、目標を達成するために必要だろうと記入しています。
「技術」ばかりになるのではなく、「オフ・ザ・ピッチ」「サッカー以外の普段の生活」などにも課題を広げているもとてもいいと思います!
【STEP③】課題をクリアするためにやるべきことを8つかく
次に、「体つくり」という課題をクリアするために「やるべきこと」をまわりに「8つ」書きます。
この子の場合は、「睡眠時間(9時間)」「カルシウム摂取(牛乳2回)」「食事量(2杯以上)」など具体的なキーワードをあげることができています。
「具体的なキーワード」や「深堀しているキーワード」が書けていたら超GOODです。
それ以上細かくできない最小単位の課題(タスク)に近づいています。
課題をどんどん細かく分解することで、具体的な行動につながったり習慣化ができるようになります。
このように課題を細かくすればするほど、簡単にクリアできるようになる考え方を「スモールステップ原理」と呼ばれたりします。
「高い壁」でも、「小さな階段」(スモールステップ)をつけ、その階段を一段一段登りさえすれば、やがて「高い壁」もクリアできるという考え方です。
マラソンであきらめそうになった時に「次の電柱までは走ろう」と意識させる「電柱理論」とも似ています。
「マンダラチャート」では、課題をクリアするために「やるべきこと」「アイデア」などをキーワードを記入して、すべてのマスを埋められたら完成です(大きな課題が細分化される)
また「マンダラチャート」は、「9☓9のマス」を埋めると意識させることで、課題解決のアイデアの「量を確保」できるが特徴です。
ですが、小・中学生の場合は、一度に埋まらなくても問題ありません。
埋まったところまでで十分効果があると思います。
時間を空けることで、後で思いついたりするものですので、焦らずにまずは「やってみる」そして「やめない」ということが大切です。
完成したら部屋に貼っておく・定期的に見直してみる
完成したら部屋の壁などいつも目にとまるところに貼りましょう(埋まっていなくてもOK)
自分の目標やそのために必要な行動をいつも意識することにつながります(目標・課題解決意識の習慣化)
簡単に解決できない課題もあるはずですが、たとえ、できなくても課題を課題として捉えておくことが重要です。
なかなか実行できない課題もでてくると思います。
そんな時は、できない課題を目標に設定してさらにマンダラチャートで深堀りしてみることもできます。
さらなる課題の分解(スモールステップ化)になり、取り組みやすくなるはずです。
そして、「マンダラチャート」(目標設定シート)は、定期的に見直したり・新しいものを書いてみると、振り返りやさらなる成長へのヒントが見つかります。
マンダラート・マンダラチャートを実践することで、
目標を達成するために「やるべきこと」を、
「意識・習慣化して積み上げる」ことができる。
だから、
目標・夢に向かって、
「正しい方向に近道で成長」できる!
マンダラチャート作成にはポストイット活用がおすすめ
「マンダラチャート」で、課題やアイデアを出し合う時には「ポストイット」(付箋)を使うと、やり直しや入れ替えが簡単なのでおすすめです。
小学生だったら保護者の方といっしょに、壁にキーワードを貼って、眺めたり入れ替えたりしながら、一緒に作ってみるのもいいかもしれません。
「75☓75mm」サイズのポストイットが最適です(少し太いペンで記入)
ぜひ「本物のポストイット」(3M)を使ってください(徳用だと3M製でも安いです)
「3M」のポストイットは、壁面に貼っても剥がれにくいですし、何回も繰り返し使え、糊もの残らないのでおすすめです。
すぐに剥がれると、効率が悪くなり、モチベーションも下がります。
「1m☓1m」ほどの壁(スペース)があれば、ポストイットで「9☓9」のマンダラチャートを書くことが可能です。
完成したらスマホなどで写真を撮っておきます。
それをプリントして机の前に貼ったり、トイレに貼ったり、スマホの壁紙にしたりすれば日々意識することができます。
マンダラチャート作成にはオフィスソフトも活用できる
「ポストイット」で作成した「マンダラチャート」を「オフィスソフト」で清書するのもおすすめです。
ただし、注意が必要なのは「表」を作るのだから「表計算ソフト」だろうと、安易に「Excel」で作ってしまうことです。
マンダラチャートをオフィスソフトで作る場合、表や図形などの作図が簡単にできる「PowerPoint」が最適です。プレゼンテーションソフトなので「図解」「プレゼン資料作成」が得意なソフトウェアになっています。
「PowerPoint」では、表と図形などを重ねたりするのが簡単ですし、パソコン上でポストイットのような使い方もできます。さらにマインドマップのようにアイデアを線でつなぐような使い方もできます。とくかく自由度が高くアイデアの整理に使いやすいです。
「PowerPoint」は、学校の教育で使われている場合も多いので、お子さんのほうが得意かも知れません。
(参考)オフィスソフトの得意な役割
Microsoftのオフィスソフトは、「Word→文章作成」「Excel→表計算」「PowerPoint→図解・プレゼン資料」などそれぞれ得意な役割があります。
「PowerPoint」は単体でも購入できますし、また「Microsoft Office」や「Microsoft365」(Officeソフトのサブスクリプション)なら「PowerPoint」も使えますので、ぜひ目標設定・管理や、アイデア整理に使ってみてください。
「PowerPoint」で「マンダラチャート」を作ってみたい方のために、基本のテンプレートを用意しています(次項にダウンロードリンク記載)
マンダラート・マンダラチャートのテンプレートのダウンロード
もし挑戦してみたいという方向けに、マンダラチャート(目標管理シート)のフォーマット・テンプレートを用意しています。
「書き込みができるフォーマット」と、「少年サッカー選手」「大谷翔平選手」の見本が入ったPDFとPowerPointデータです。
A3用紙サイズで印刷すると書き込みやすいのでおすすめです。
- PDFのテンプレートのダウンロードはこちら→マンダラチャートテンプレート(PDF版)
- PowerPointテンプレートのダウンロードはこちら→マンダラチャートテンプレート(PowerPoint版)
小中学生のマンダラチャート
- 近道で上達するためには「目標設定」が重要
- 「マンダラート」「マンダラチャート」という目標設定シートは、小学生でも簡単に記入できる
- 真ん中に最終的な目標を書き、まわりの8マスに目標を達成するための課題を記入する。
- さらに、その課題を達成するために「やるべきこと」をを放射状に記入していく。
- 「質より量」で用紙にどんどん記入してOK。気になったところは後で書き直せばいい。
- できるだけ「モレ・ダブリ」が無いように記入したい。
- ポストイットを活用すれば、入れ替えができる(壁やノートなどに貼り付けて整理)
- 目につくところに貼っておくだけで、目的意識や振り返りできるため近道で上達することにつながる。
「マンダラチャート」は簡単だし、頭の中が整理されますので、書き終えるとモヤモヤが無くなりスッキリします。
ぜひ、マンダラチャートを活用して、夢や目標実現の道筋を可視化してみてください。
きっと夢への近道ができると思います!
(参考)大谷翔平選手の人生設計シート
大谷翔平選手が高校年代に書いた「人生設計シート」も参考になります。
「人生設計シート」とは?
自分の年齢ごとに実現したい目標をなるべく具体的に可視化して意識するためのツールです。
大谷翔平選手は、シートに書いた目標を実現してきているので驚きです!
シート自体は簡単なもの(年齢毎の目標を記入)なので、誰でもすぐに作れます。ぜひトライしてみてください。
(参考)大谷翔平の「人生設計シート」(クリックするとスライドします)
大谷翔平選手の野球人生設計シート | |
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18歳 | メジャー入団 |
19歳 | 3A昇格 英語マスター |
20歳 | メジャー昇格 15億円 |
21歳 | ローテーション入り 16勝 |
22歳 | サイ・ヤング賞 |
23歳 | WBC日本代表 |
24歳 | ノーヒットノーラン!25勝を達成 |
25歳 | 世界最速175km/h |
26歳 | ワールドシリーズ優勝、そして結婚! |
27歳 | WBC日本代表 MVP |
28歳 | 男の子誕生 |
29歳 | ノーヒットノーラン 2度目の達成 |
30歳 | 日本人最多勝 |
31歳 | 女の子誕生 |
32歳 | ワールドシリーズ2度目の制覇 |
33歳 | 次男誕生 |
34歳 | ワールドシリーズ3度目の制覇 |
35歳 | WBC日本代表 |
36歳 | 三振数記録達成 |
37歳 | 長男が野球はじめる |
38歳 | 結果が出ず引退を考え始める |
39歳 | 来年での引退を決意 |
40歳 | 引退試合でノーヒットノーラン |
41歳 | 日本に帰ってくる |
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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