iPhone iOS16で写真から人物を「切り抜き」する方法→Photoshopと比較してみた!

2022年9月16日

iPhone iOS16で写真から人物を「切り抜き」する方法→Photoshopと比較してみた!

iPhoneのデフォルト機能で「切り抜き」ができるようになりました(iOS16)

AI(人工知能)を使っているので、写真の中の人物などの被写体だけをキレイに切り抜くことができます。

iOSの新機能ですが、対応機種がわかりにくいので注意が必要です(後述します)

非常に簡単な操作で高精度な「切り抜き」が可能なので超おすすめな機能です。

この記事では、実際に試したりPhotoshopと比べたりして「操作方法・精度の高さ・利用方法・注意点(対応機種)」などを紹介したいと思います。

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【iOS16新機能】iPhoneだけで簡単に「切り抜き」ができるようになった!

「切り抜き」で背景を取り除いたイメージ(左のピンク色の背景を透明化)

「切り抜き」とは?

背景をキレイに取り除き対象物のみの画像にできる

機能です(背景は透明になるイメージ)

Photoshopに代表される画像編集ソフトが得意な機能です。

人や動物などの対象物(被写体)以外の背景が透明になるので、他の画像に貼り付けたり重ねたりすることで色々な面白い画像が作れるようになります。

上記の犬・猫を切り抜きして、他の背景画像の上に貼り付けてみると?

好きな背景に変えることができる。

グリーティングカードや企画書などに様々な用途で活用できます。

このような機能がiPhoneのiOS16に実装されて使えるようになりました。

ただし、iOS16にしただけでは使えない機種もありますので注意が必要です。

まずはiOS16へアップデートが必要(端末要件もあり)

iPhoneで「切り抜き」(切り取り)機能を使うには「2つの条件」があります。

iPhoneの「切り抜き」の正式名称は「画像を調べる」の「背景から対象物の抜き出し」機能です。

その2つの条件とは?

2つの条件

  • iOS16へアップデートしていること。
  • Bionic A12以降のチップを搭載していること。

残念ながら、この条件を満たさない場合は利用できません。

iOSはiPhoneのオペレーティング・システムです。

チップは、CPU・GPUなどが組み合わされた、いわば「頭脳」です。

iOS16に対応している機種は、以下になります。

iOS対象機種(apple 公式HP)

また、A12 Bionicチップを採用している機種は?

「iPhoneXR」以降のiPhone

ということにになっています。

ようするに、

A12チップ(iPhoneXR以降)以上で、iOS16にアップデートしたiPhone

が対応機種ということです(詳細はappleの公式ホームページで確認してください)

なので、非常に残念なのですがiPhoneX以前のモデルは対象になりません。

iPhoneXや、iPhone8をお持ちの方は、iOS16にはアップデートできるけど、今回の切り抜き機能は使えないというジレンマがあります。

とても残念ですが、この「切り抜き」をぜひ使ってみたいという方は買い替えの機会としてもいいのかもしれません。

続いて使い方を紹介します。

iPhoneでの切り抜き方法は超簡単!軽く長押しするだけ!

写真を「長押し」すると切り抜く部分が光る。あとは「コピー」「共有」を選ぶだけ。

iPhoneの切り抜き機能の使い方は超簡単です。

「切り抜き」したい写真を選択して

「軽く数秒長押し」するだけ

なんです。

写真はiPhoneで撮影したものだけでなくてもOKです(iPhoneの「写真」に保存してあれば利用可能)

長押しすると、対象物(被写体)が「ピカっ」と光ります。

そこで指を離すと、対象物の周り「光がをぐるぐる回る」ようになります。

同時に「コピー」「共有」のアイコンが出てくるのでどちらかを選択すればOK。

    • 「コピー」:iPhone内の様々なアプリに貼り付けられます。
    • 「共有」:AirDropやメールでMacやWindowsなどに送れます(pngファイル)

PNG(Portable Network Graphics)ファイルは透明度(透過処理)をもった画像ファイルです。

最も一般的なJPEGファイルは透明度をもっていません。

 

 

あとは貼り付けて活用するだけ!共有も簡単。

画像を重ねられるアプリやソフトを使えば色々と活用できます。

例えばPowerPointなどを使えば、切り抜いた写真を重ねたりするのも簡単です。

iPhone版でもWindows・Mac版でもOK 。

iPhone版のPowerPointなら、「貼り付け」ればOK。

iPhone版のPowerPointに貼り付けて活用

Mac版のPowerPointならAirDropやメールなどでiPhoneから転送して使用できる。

Mac版PowerPointに取り込んでみた

Windows・Mac版PowerPointはレイヤー(階層)機能があるので、画像の順番を入れ替えるのも超簡単。

Mac版PowerPointの「重なり合ったオブジェクトの並び替え」が便利

 

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iPhoneとAdobe Photoshopの切り抜き結果を比較

Photoshopのワンタッチ切り抜き機能と比較

Photoshopは画像編集の業界標準ソフトです。

iPhoneの「切り抜き」は、そのPhotoshopの切り抜きと比べてみるとどうなのか?比べてみました。

比べてみるのはPhotoshopの「オブジェクト選択ツール」です。

「オブジェクト選択ツール」は、人工知能(機械学習)により、素人の人でもクリックするだけで、対象物が選択されるすぐれものです。

Photoshopの切り抜きに関しては、この「オブジェクト選択ツール」以外にも、「クイック選択ツール」「自動選択ツール」「マスク」など様々なものが用意されており、高品位でドット単位での切り抜きが可能です。

Photoshopの場合、女の子とサッカーボール別々でも選択可能。

Photoshopの「オブジェクト選択ツール」でもクリックするだけで選択できました。

Photoshopはオブジェクト毎に選択できます。

例えば、この写真の場合は「女の子」と「サッカーボール」を分けて選択することも可能です(この辺Photoshopがすごいです)

 

「切り抜き」結果としてはPhotoshopと遜色なし!

この女の子がドリブルしている画像を「切り抜き」した結果を比べてみます。

この画像から女の子とサッカーボールを切り抜いて比較

その結果は・・・?

なんと、Photoshopと比べてもほとんど遜色ない結果になっています!

ディテイールとしては、Photoshopのほうがキレイなのですが、この解像度ではほとんどわかりません。

ドット単位でみると、iPhoneでの切り抜きの場合、切り抜き過ぎたり荒かったりする部分が若干あります。

iPhoneとPhotoshop切り抜き比較

 

次に、もう少し難易度を上げた写真を切り抜いてみます。

複数のサッカー選手たちがサッカーを教えてもらっている写真です。

iPhoneの「切り抜き」とPhotoshopの「オブジェクト選択ツール」で切り抜きしたものがこちら。

iPhoneとPhotoshop切り抜き比較

iPhoneの切り抜きでは、人が何人か少なくなっています。

複雑な写真などでは少し物足りない結果となりました。

限界を試しただけす。こんな切り抜きは普通しないと思います。

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iPhoneは複数オブジェクト一括選択になる。

iPhoneは複数のオブジェクト(対象)も認識しますが、一括で選択(コピー)することになります。

iPhoneの切り抜きは、オブジェクトをバラバラには選択できないということです。

一方、Photoshopはオブジェクトを別々に認識してくれます。

なので、サッカー選手・コーチ・ボール・コーンなどを別々にコピーさせたり移動させたりできます。

もちろん全部選択することもできます。

すこし遊んでみたのがこちらの写真です。

人・ボール・コーンを増やしたり、人のサイズを大きくしたりしてみました。

Photoshopなら違和感なく簡単にできます。

Photoshopで人・ボール・コーンを増やしたり、大きさを変更してみた。

もし、iPhoneの「切り抜き」で満足出来ない方や、もっと複雑な切り抜きをしたい方ならPhotoshopの活用をおすすめします。

 

iPhoneの切り抜きは色々使える!企画書・年賀状などが魅力的に!

証明写真が自分で作れる

正面写真を撮って切り抜き

背景画像を用意する

貼り付ける(重ねる)

自分の証明写真を切り抜いて、背景画像に貼り付けるだけで証明写真ができあがります。

PowerPointなどのオフィスソフトでも作成可能です。

  • グラディエーションの背景を作る
    →ドキュメントサイズは必要な証明写真のサイズ
  • iPhoneで切り取った画像を重ねる
  • プリンターで印刷する。

iPhoneの切り抜き機能を活用すれば、これだけで証明写真ができそうです。

企画書などで飛び出したような表現ができる。

iPhoneで切り抜いた画像をMacやPCに取り込んで企画書などに活用できます。

iPhoneの切り抜きは、透明情報の入ったPNG形式のファイルになります。

人物の切り抜きが、立体感を生み出すのでインパクトが強まると思います。

インパクトのある企画書ができる

 

コラージュなどでユニークな年賀状や画像ができる。

色々な背景に貼り付けて楽しめる!

その他グリーティングカードや、SNSなどで利用できます。

アイデアしだいでは、切り抜いた画像を使って、面白いコラージュなども作れるかもしれません。

 

iPhone iOS16 切り抜き機能まとめ

iPhone iOS16に搭載された「切り抜き」機能のメリット・デメリットをまとめると?

まとめ

  • 対応機種は限られる(A12チップ以上でiOS16にアップデートしたiPhone
  • 切り抜き方法は超簡単!軽く長押しするだけ
  • 「コピー」「共有」ボタンを押せば素材として活用できる(共有はpngファイル)
  • 切り抜き結果はPhotoshopとも遜色ないレベル。
  • ただし、複数オブジェクトやディティールはPhotoshopに及ばない。
  • iPhone切り抜きは色々使える(証明写真・企画書・コラージュetc)

最後までお読みいただきありがとうございました!